助さん・格さんのドライバー日記
2001年9月10日 格さんのひとり言
 国道7号線を夜中に新潟から北上すると酒田市までの間にすれ違う車輌は数えるばかりです。まるで高速道路のような田舎道を一人占めしながら走ると都会の渋滞が嘘のようですね。田んぼの真ん中に「高速道路建設を達成しよう」なる看板がありますが!素直に不思議に思います。

 村上市を過ぎて山北町の府屋トンネルを抜けると左側に日本海、右側に羽越本線が並行に走っています。納車後に一度、友人と温海温泉駅で降りて泊まったことがありますが、魚が旨く、旅館も古びた旅篭宿で情緒もあり懐かしの場所です。

 早朝に酒田の販社で無事納車を済ませ、今日も寄り道を企てました。
最上川を渡り日本海沿いに浜中という集落があります。(庄内空港の近くです。)

 砂地が多い所で、安部公房の「 砂の女 」はここをイメージして書かれているようです。名作の舞台なので以前から行ってみたいと思っていたのですが、仕事も暇なようなので思い切って足を運びました。

 酒田駅よりバスで庄内空港まで行き、飛行場から海に向かって歩くと、松を主にした砂防林が続きます。海辺には人っ子一人いません。寒々とした浜に日本海の荒い波が打ち寄せている「砂の女」に出てくる風景が目の前にあります。

 安部公房は「花の美しさが自分にはわからない。好きなのは花より砂だ」と、どこぞのコラムに書いてありました。日本の作家では珍しく乾いた感性の持ち主なんだと感じました。

 浜辺から空港に戻り、羽田行きの時間を調べたら16時30分までありません。もっとも一日二本しかなく朝の9時35分が飛んだら空港は閑散とします。仕方なく鶴岡までタクシーで出ることにしました。鶴岡市は藤沢周平の故郷なんですよね。

 市内を歩き、駅前食堂でビールを飲み、列車の待ち時間のあいだに駅に近い床屋を発見。通りから店の中を覗き入ってみました。無愛想なことこの上ない主人でしたが、腕は良く、かなりの男前になっていました。(素材が良いからかもしれない)

 これなら月に一度、鶴岡まで散髪に出かけようかなと考えたりしました。

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