助さん・格さんのドライバー日記
2002年1月15日 格さんのひとり言  東京の下町を訪ねて

 先だって近所のレンタルビデオ店で昭和37年に作られた「人間狩り」という刑事ものの映画を借りてきました。

 長門裕之演じる刑事が犯人を追って東京の町を歩きまわる。

 品川、青戸、赤羽、都電もトロリーバスも走り、まだ高速道路も高層ビルもない昭和30年代の東京の風景が写しだされ「子供時代の懐かしさ」で見入ってしまいました。

 品川あたりの原っぱでは紙芝居もやっている。当時は(何も買わず一番前で黄金バットを何回も観て怒られた)

 長門裕之演じる刑事がいよいよ犯人を追いつめる。犯人の家はどこか?東京のなかでもはずれの下町、町屋だった。

 東京の同じ下町(山谷)に住んでいた私には、これだけで感動ものでした。

 町歩きに出かける場合に、なんらかの予備知識があった方が面白いもんです。私の場合、その手がかりは小説や映画であることが多いんです。永井荷風の戦後の短篇「老人」に葛西区の青戸が出てくると、そこに出かけたくなる。東武伊勢崎線の堀切という準急も急行も止まらない小さな駅も、そこが小津安二郎監督の名作「東京物語」に登場してた事を知ると用もないのに降りたくなる。

 人間狩を見たあとも、無性に町屋に行きたくなり、家人には買い物と言い訳をして映画に倣って上野から京成電車に乗ってしまいました。

 驚いた事に駅前の高架下は映画のままで、銭湯もあり、駄菓子やもありました。子供時代に遊んだ町にまぎれこんだような懐かしさにとらわれる。下町歩きが楽しいのはこんなときですね。

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