DATA
滋賀県甲賀土山町、本陣2軒、脇本陣なし
旅籠屋・・・44軒(大5、中18、小21)
総家数・・・351軒、宿内人別1505人
水口へ2里半7町(約10.7km)
 箱根に次ぐ難所と言われた鈴鹿峠越え。京を目指し険しい山道を歩いた旅人が初めて出会う里、それが土山宿だった。
 宿の鈴鹿峠側の入り口には、やがて琵琶湖へと注ぐ野洲川の支流・田村川がながれている。激しい雨に降られながらこの川を渡る大名行列を、歌川広重は「土山 春之雨」と題し描いた。

うかい屋の時間
写真(右上)にあるのは土山宿で民芸・茶房を取り扱う、鵜飼秀郎さんの営む「うかい屋」。
築180年の旧家を改造した民芸・茶房うかい屋。のれんをくぐると、地元陶芸家の器や民芸品がならび、その奥にいろりがある。太く黒びかりした柱はどっしりしており、高い天井がゆったりと落ちついた空間を作っている。
「ここでゆっくりしてもらい、豊かな時間をすごさせてもらえたら・・・。商売は二の次です」
 と鵜飼さん。人を押しのけ、1分でも早くという現代。いろりに腰掛け、甘酒をすする。お先にどうぞ!といったゆっくりイズムが湯気と共に立ちのぼってくるような気がする。そのせいか、あるいは東海道400年ということもあってか、うかい屋で一休みしていく現代旅人がふえつつあるそうだ。
(月刊日本橋3月号より)

 


土山宿までの交通アクセス
草津線三雲駅から田村神社行きバス約40分、田村神社前下車
【お問い合わせ】
うかい屋
TEL0748-66-0168